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妊娠したい!と思ったら。自宅でできる排卵時期の予想、タイミングの方法

妊娠したい!と思ったら。自宅でできる排卵時期の予想、タイミングの方法
KAORI'S MAMA LIFE Vol.9

産婦人科専門医であり、三姉妹ママ阿部佳織さんの人気連載!今回は、知っておきたい自身の排卵時期について。妊娠を考えている人は是非チェックを。

そろそろ赤ちゃんがほしいなと思ったら

~自宅でできる排卵時期の予想、タイミングの方法~

 

そろそろ赤ちゃんが欲しいなと考えている方は、

ご自身でタイミング法をとる方が多いと思います。

 

妊娠は、排卵した卵子と精子がタイミングよく出会い受精し、その後着床することで成立します。

卵子が排卵していないときに性交渉を行っても、妊娠は成立しません。

そのため、ご自身でタイミング法をとる場合、自分の排卵時期を知っておくことはとても大切です。

 

今回は自宅でできる排卵時期の予想の方法です。

 

排卵時期とは?

一般的に排卵は、次回の生理予定日の14日前です。

 

28日周期なら28日-14日で、生理初日から14日目、

35日周期なら35日-14日で、生理初日から21日目となります。

 

周期が整っている方はわかりやすいですが、

不規則な方は次の生理はいつかわからないですよね。(まさに私がそうなのです。私は多嚢胞性卵巣症候群ぎみの人。ぎみというのは診断基準にはきっちり当てはまっていないけど近い状態。)

 

正確な排卵日はエコー検査や採血をしないとわからないので、

もうすぐ排卵日が来る、ということだけでも自分できちんと予想できるようにします。

 

排卵時期を知るには

  • おりもの(頸管粘液)の状態をよく観察する
  • 排卵チェッカーを使う

 

この2つをおすすめします。

基礎体温を測定することも大切ではあるのですが、うまく測れないことも多いので、私はあまりお勧めしていません。

主治医の先生に測るように言われている方や、苦痛でなければ測りましょう!

 

おりものの状態で確認

おりものは生理周期によって性状が異なります。

 

排卵期の前後は、量は多く、粘稠度は低く水っぽくなり、無色透明になります。粘稠度が低いため、精子が進入しやすくなります。

 

排卵期以降は、量は少なく、粘稠度は高くなり、不透明になります。粘稠度が高いことでほかの精子や細菌が進入しにくくなります。

 排卵チェッカーで確認

排卵チェッカーは薬局やネットで入手可能です。

 

排卵チェッカーには色々なメーカーのものがありますが、何をみているかというと、

排卵の前に大量に放出される黄体形成ホルモン(LH)です。LHサージと呼ばれています。

LHサージ開始から約40時間後(ピークから約16時間後)に排卵が起こります。

 

尿検査で尿中のホルモン値を測定します。

次回生理予定日の17日くらい前から開始し、測定時間は毎日同じタイミングで、朝夕2回がおすすめです。

 

次回の生理日が不明な場合は、おりものが水っぽく、量が多くなってきたら、排卵チェッカーを使用し、確認しましょう!

もしくは、一番短かった生理周期の排卵時期の3日前くらいから測定を始めてみましょう。

例)1番短い周期が24日だった場合、その周期の排卵時期は24日-14日で、生理開始から10日目です。その3日前から測定なので、生理7日目から測定してみてください。

 

排卵チェッカーを使っている周期の排卵時期が遅れた場合は何回も測る必要があります。そのため、沢山購入しなければならないので、その点が少し負担になってしまいます。

 

※使用方法などの詳細はご購入された排卵チェッカーの説明書をお読みください。

妊娠しやすい時期っていつ?

一般的に受精能力があるのは、卵子は排卵後24時間、精子は女性の生殖器内に入って2-3日とされています。

 

妊娠しやすい時期は、排卵日の1~2日前が最も妊娠しやすいとされています。

性交の頻度は排卵5日前から排卵当日まで3回以上性交すると妊娠率が高いです。

 

しかし、正確に今日が何日前だ!というのはわからないので、

ご自身でタイミングをとる場合は

・おりものの性状

・排卵チェッカー

この2つを組み合わせてタイミングをとってみてください!

 

 

悩まず病院へ

自分でタイミングをとっているのに、なかなか妊娠できませんという方は、悩まず病院へ行きましょう!

 

「どれくらいで病院を受診したらよいですか?」と聞かれることがありますが、

なかなかできないなと自分で悩み始めたら受診してよいと思います。

 

早すぎて悪いことはありません。

妊娠成立の確立は年齢が低い方が高いです。可能な限り早めに行きましょう。

 

もしかするとタイミングが間違っているのかもしれないし、他に何か原因があるかもしれません。

病院はご夫婦で受診することをおすすめします。男性側の原因の可能性もあるからです。

 

受診する時期は、検査の予定を立てやすくするため、生理日~2、3日目くらいまでに受診することをおすすめします。

生理が不順の方は、お薬など使って月経を起こし、検査や治療をすることも可能なので、生理を待たずに受診して大丈夫です。

 

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Kaori Abe

産婦人科専門医

Kaori Abe

産婦人科専門医

2019年2月に長女出産。
2020年8月に次女出産。
2022年1月に三女を出産。

現在は一時的に休職し育児に専念中。

今後は産婦人科の情報も発信予定!

Instagram:@kaoria320

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