フランス在住ママ連載|子連れ海外移住のリアル
petit à petit|himama流フランスで子育て Vol.22【最終回】
フランスで暮らすhimamaさんファミリーの日常を綴る人気連載。最終回の今回は、みんなが気になる「海外子育て、海外移住について」。インスタグラムで募集した質問にもお答えします!
先日インスタグラムにて「海外子育て、海外移住について」たくさんのご質問をいただきました!
今回は多かった質問を中心にお答えしていきます。
日本人家庭(国際結婚ではない)の視点からお答えします。
ひまま家です。
子連れで海外生活
海外で生活するなら何歳からが理想?
正直、年齢で区切るのは難しいな、、と思います。
娘は2歳0ヶ月の時に渡仏し、2歳9ヶ月で幼稚園に入園しました。
この年齢で良かったなと思う点は、周りの子たちと馴染むのがすごく早かったということ。
クラスのメンバーは進級してもほとんど変わらないのでずっと仲良し。
この頃の年代だと、外国人、言葉を話せないなんてことは関係なし!
みんな友達!の状態でワイワイギャーギャー。
娘が日本語で話しかけても何故か会話が成立するような不思議な現象が起こっていました。笑
大変だった点としては、娘本人が「家では通じるのに、学校では通じない」という矛盾に苦しんでいたということ。
自分の話す言葉と友達の話す言葉が違うことが理解できず、よく泣いたり暴れたりしていました。
初年度は毎日毎日、夜も起きては泣いていました。
そういった点ではもう少し大きい小学生くらいがスムーズかなと。
言葉の違いを理解できれば、学んで解決するということもしやすいですよね。
逆に小さい子に比べると、学校生活に馴染むには少し時間がかかるかもしれません。
コロナ禍には日本の学校と海外の学校での習慣や対応が違いすぎて子供達が戸惑った、と言う話はよく聞きました。
今ではルンルンで通学!
海外生活に向いている人って?
何歳で移住するのか、ということよりもその子がどんな性格かということの方が重要に思えます。
かなり主観を含みますが、うまく馴染んでいる周りの子たちを見ると
- 物おじせず積極的
- チャレンジ精神がある
ような子がスムーズに生活に慣れているように思います。
だからと言って上記以外の子は向いてません、と言うことではなくどんな子でも大きな問題はないと個人的には思います。
大人が心配している以上に子供の適応力はすごいです!
おしゃべりは誰にも負けません。声も人一倍大きい…
海外生活というのは本当に不便なことばかりです。
海外に来てみて、日本がいかに便利な国だったか思い知る人は少なくないはず。
- あるもので工夫して暮らせる
- 細かいことは気にしない(妥協ができる)
- 人に助けを求められる
- 時にはなんとかなると楽観的に行動できる
ような方は割と海外でもうまく暮らしていけると思います。
餃子、うどん、キムチ、調味料…美味しく食べたい時は自分でイチから作ることも。
海外は日本に比べると理不尽なことも多いです。
特に我が家のように、両親のどちらも外国人となる場合はイチから初めてのことばかりで…。
生活に必須な手続き関係も全て自分たちで、時間をかけてやっていかなければいけなかったので本当に骨が折れました。
昨年のマルタ旅行。フランスはもちろん、ヨーロッパ各国へも気軽にいけるのが一番の楽しみ。
正直母国以外での生活は不自由な要素が多いのですが、その中でもポジティブに楽しさを見出せる人はとても強いと思います。
意外と日本で当たり前だったあれこれが実は要らなかった、と気づくことも多かったりします。
バイリンガル教育について
娘の語学力は?
4歳の娘は現地校年中クラスに通っており、フランスの学校は2年目となります。
娘の積極的な性格が功を奏し、語学習得には驚くものがあります!
アルファベットは書けるようになりました!
現状のフランス語力は学校生活する上では全く問題なく、フランス語でやりとりができています。
日本語話者には日本語、フランス語話者にはフランス語とよく理解して使い分けることも。
文法的にはぐちゃぐちゃな時も多いですが、知っている単語をつなぎ合わせてうまく話を進めています。
フランス語の本も増えてきました。まだ自分では読めません!
親の心配はよそに、フランス語はどんどん上達!
実は一番難しいのは母国語の維持ではないかと感じています。(日本語100%の家庭であったとしても…!)
普段の日本語会話は家庭内のみ、月に数回同年代の日本人の子たちと数時間遊ぶ機会があるだけです。
両親が日本人なら日本語は問題ないでしょう、と思うかもしれませんが家庭内で使われる言葉や表現は限定的です。
すでに現時点で、フランス語と日本語を混ぜた話し方をしています。
日本語よりも先にフランス語で知る単語も増えてきました。
ひらがなの練習も少しずつ。
読み書きに関しては親が教えない限り、習得は難しいです…
娘が将来がどんな選択をしても、日本人として困らないようにはしておきたいと思っています。
言語だけでなく、日本の習慣や文化についても教えなくていけないですね。
フランスの学校の進み方
フランスの幼稚園は義務教育なので、日本の幼稚園よりも教育的な側面が多いように感じます。(学校によって内容は異なります)
お迎えの時は、名前が呼ばれるまでここに座って待っているルール。立ち上がると先生に注意されます。
娘の通う園は普通の公立校ですが、幼稚園卒業までに終わらせるカリキュラムがあって、それに沿って毎日取り組みを行っています。
例えば、言語面だと年少はまず大文字アルファベットの勉強から始まります。
年中になると文字を書く、単語を書く、などとレベルアップしていきます。
アルファベットの習得状況。緑チェックが年少、青が年中でできたこと。
年中になると文章も少しずつ…。
先生と一緒に勉強する班、モンテッソーリをする班、デッサンをする班など、その日によってグループ分けがされローテーションで回していくようです。
数字の勉強もしています。ガレットに見立てた円の中の数字を色分けしていきます。
毎日の連絡帳でのやりとりはないのですが、
バカンス前にまとめてレポートを見せてもらえるのは有難いです!
8:30〜16:00の丸1日幼稚園なので、遊びも含め、内容もかなり盛りだくさんです。
海外で育つこと。
娘への思い。
海外で「外国人として、マイノリティとして育つ」と言うことは、想像以上に大変で辛いことも多いかもしれません。
ですが、だからこそ色んな価値観を受け入れることできて、人に優しくできる子に育ってほしいなと思っています。
彼女のスタイルは貫いてほしい。
親の私たちが純日本育ちなので、娘と全く違う環境で大人になりました。
きっとこれから私たちの想像できない部分で、娘には色んなことが起こると思います。
怒ってばかりで反省の毎日なのですが、どんな時も味方でいてあげたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!
それではまたいつかどこかで。
À bientôt!
▼これまでの連載はこちらから
▼himamaさんのInstagramをチェック
この記事に関するキーワード