幼なじみの結婚式に贈った“約束”──平野莉玖が語る、家族への想いとこれから
by ARCH DAYS編集部
12月24日に公開された新曲『約束 ~color of love~』。そのメロディには、平野莉玖さんの“家族へのまっすぐな想い”が静かに流れています。楽曲の原点は、幼なじみでもある従兄弟の結婚式。サプライズで披露され、会場を涙で包んだ一曲が、いま多くの人の結婚・家族のストーリーに寄り添う歌へと羽ばたきます。
撮影秘話、制作に込めた想い、そして自身の結婚観の変化まで──アーチデイズ編集長・井上がうかがいました。ページ下部のMVも必見!
“弟みたいな存在”の従兄弟へ贈った、一曲のプレゼント
「“いとこのために曲を書いてほしい”と連絡が来たのが始まりでした。」
そう語る莉玖さんが曲作りを開始したのは、今年結婚式を迎えた従兄弟のため。小さい頃から“ほぼ毎日連絡を取るほど”仲の良い存在だと話します。

新曲「約束 ~color of love~」をつくるきっかけを語ってくれた平野莉玖さん
「もう弟みたいな存在なんですよ。小中高ずっと一緒で、毎日ゲームして、電話して。そんな大切な存在だからこそ“もちろんやるよ”って即答でした。」
そして迎えた結婚式当日。
花嫁にも花婿にも内緒で準備していたサプライズでの初披露は、会場中を涙で包んだといいます。
「僕自身も結婚式の場で歌うのは初めてで、ふたりを目の前にして歌うのは緊張しました。披露した瞬間、ふたりが大号泣して……僕もつられて泣きましたね。」

新曲「約束 ~color of love~」のMV撮影は結婚式場を使っての撮影【会場:ブルーレマン名古屋】
“家族”を想いながら紡いだ曲が、人生の大切な瞬間に寄り添う。
その場にいた誰よりも、その奇跡を噛みしめていたのは莉玖さん自身でした。
“エピソードはリアルに、でも誰もが聴ける普遍性を”
新曲の制作にあたって、莉玖さんは従兄弟夫婦の歴史を丁寧にヒアリング。
幼なじみである2人の恋の始まり、子どもの頃の思い出、少し大きめのケンカ……。
そこから何を歌詞に残し、何を普遍化すべきかを慎重に選んだといいます。

「約束 ~color of love~」の楽曲制作に至るまでのリアルなエピソードを語ってくれた平野莉玖さん
「リアルなエピソードを全部入れすぎると、ふたりだけの思い出になってしまう。
でも想いはちゃんと乗せたい。だから“誰もが自分ごととして聴ける”普遍的な言葉でまとめました。」
構成にもこだわりが。
「Aメロは新婦の気持ち、Bメロからは新郎サイドの気持ちで書いています。
2人の視点が交差して、未来へ続いていくイメージを意識しました。」
過度に説明しない“余白”を残しながら、聴く人がそれぞれの大切な人を思い浮かべられるように──。
その絶妙なバランスこそ、「約束」が初めて聴く人にもスッと心に沁みていく理由なのかもしれません。
ウェディング会場での撮影は“プチ監督”状態で挑んだ2日間
今回のMV撮影は2日間にわたって実施。
1日目はカップル時代の回想シーン、2日目は実際の結婚式場ブルーレマン名古屋での撮影が行われました。

カップル時代の回想シーン撮影の裏側
「今回出演してくれたのは、地元・名古屋の“ボイメン”ことBOYS AND MENのまさとくん。もう“彼しかいない!”と思って直接お願いしたら快くOKしてくれて。」

MVの中で新郎新婦役を務めてくれた
左:吉原雅斗さん(BOYS AND MEN)と 右:宮守風有さん
結婚式場での撮影スタッフは、実際にウェディング映像を手がけるプロチーム。
「エンディングムービーとか“一発撮り”が得意なチームなんです。
普段結婚式というドキュメンタリーを撮っているからこそ、動きがプロすぎて。現場がめちゃくちゃ早いんですよ。」
そんな環境で、莉玖さん自身も裏側で“プチ監督”のように動いていたと語ります。

MV撮影では平野莉玖さんも監督のようにアイディアを出しながら完成した渾身の映像に
「撮りながら“このシーンも入れたい!”ってアイデアがどんどん出てきて。
事前の打ち合わせもあったけど、現場で完成した部分も多いんです。」
さらに、従兄弟夫婦の“実際の思い出”も映像に。
「どうしても入れたかった“焼きそば事件”も登場しています(笑)。これは本人たちのガチ喧嘩のエピソードなんです。」
リアルな記憶が少しずつ散りばめられ、フィクションとノンフィクションがやわらかく重なる──
そんなMVに仕上がったと話してくれました。
“結婚っていいな”楽曲制作が変えた、平野莉玖の結婚観
仕事に一直線に向き合ってきた莉玖さん。
しかし、従兄弟の結婚式を経て心境に変化があったといいます。

自身の結婚観を語ってくれた平野莉玖さん
「今までは結婚願望なんてまったくなかったんです。
でも、夫婦で家庭を築いていく姿を見て“いいなぁ”って素直に思えるようになりました。」
楽曲制作は、自分の人生の視点にも影響を与える。
アーティストとしてだけではなく、“ひとりの男”としての内面の変化が垣間見える瞬間でした。
“母への歌”が映し出した、平野莉玖にとっての「家族」という居場所
前作『HERO』は、平野莉玖さんにとって“母への感謝”をまっすぐに形にした一曲。
けれどその楽曲は、単に母親へのラブソングにとどまらず、莉玖さんにとっての「家族」という存在そのものを浮かび上がらせる作品にもなりました。

平野家の家族の関係性を語ってくれました
「家族は、良いことも悪いことも全部含めて、最終的に帰れる場所ですね。
悩んだ時も、嬉しいことがあった時も、結局いちばん最初に報告したくなるのは家族なんです。」
MV撮影では、莉玖さんのお母さんを真正面に見つめながら歌うという、愛に溢れた親子の姿が大きな反響を呼びました。
「正直、めちゃくちゃ恥ずかしかったです(笑)。
でも、伝えたいことを、目を見て伝えなきゃって思って。
どこを見ていいかわからなかったけど、ちゃんと向き合って歌いました。」
平野家は、決して“何でも肯定してくれるだけ”の関係ではない。時には厳しい意見も飛んでくるし、遠慮のない言葉が返ってくるのだそう。

兄弟の絆=家族の絆になっているそう
「うちは本音でぶつかる家族ですね。
母親も兄も、思ったことはちゃんと言うタイプなので、きついなと思う時もあります(笑)。
でも、それがあるから信用できるし、最終的には一番頼れる存在です。」
兄である平野紫耀さんとの関係についても、言葉の端々から、確かな兄弟の距離感が伝わってきます。
「兄とは男兄弟ですけど、意外と一番話してるかもしれないですね。
今は僕のほうが母と一緒に過ごす時間が長いので、兄から“ママ大丈夫?”って連絡が来ることも多くて。」
直接会えない距離があるからこそ、言葉でつながり続ける。
兄弟の絆は、そのまま家族の絆へとつながっているように感じます。
「結局、家族って全部を包み込んでくれる存在だと思うんです。
何があっても、ここに戻れば大丈夫だって思える。
僕にとっては、唯一“帰れる場所”ですね。」
『HERO』に寄せられた多くの共感の声は、平野莉玖さんが持つ“家族への想いの深さ”に、多くの人が自分自身を重ねた証だったのかもしれません。
“大切な人へ届きますように”──12月24日に、新曲『約束 ~color of love~』公開
約束・結婚・家族・幼なじみ──
どれかひとつでも、自分の人生と重なる瞬間のある人には、きっと深く響く一曲。
最後に、読者へのメッセージをいただきました。
「この曲を聴いて、“自分の大事な人を思い出すきっかけ”になったら嬉しいです。
誰かの心に寄り添う曲になれたら。」

“家族”と“愛の約束”を描いた平野莉玖さんの新作を、ぜひお聞きください。
「約束 ~color of love~」
この記事に関するキーワード